わらびもち 4 この価格帯で考えた場合、内蔵の50mmドライバーの音質はとても良いものだと思います。見た目の質感も良く、剛性感もあり、使い勝手の良さそうなポーチ等のオマケも付いているので「買って良かった」と満足出来ました。ただし、付属のUSB外付けサウンドカード(いわゆるDAC。画像の左端の物です)も、G HUBを使ってのバーチャルサラウンドやBLUE VO!CEも個人的には全く要らないと思いました。もし貴方が、ポーチやDAC、交換用のイヤーパッドを必要としておらず、主にPCでお使いになるなら、個人的には『PRO X』ではなく新しい『PRO(3000円位安い)』を購入し、ASTROのMixAmp や、CreativeのSound Blaster等、他社のヘッドホンアンプやサウンドカードと合わせて使うのが一番おすすめです。初めてヘッドセットを購入する方や、現時点でUSB接続のヘッドセットを使っている方なら、付属のDACでも「そこまで気にならない」もしくは「音が良くなった」と感じるかも知れませんが、素人の自分でも分かるほど本当に別次元で音質が変わりますので、出来れば他社のサウンドカードやアンプと一緒に使ってみてほしいです。ここからは上記の詳細を書きますが、前提として自分は元々、ゼンハイザーのGAME ZEROをCreativeのSound Blaster X AE-5というサウンドカードに差して使っています。前述の結論は『Escape from Tarkov』『Rainbow Six Siege 』といったFPSのゲームで以下の3パターンを試した結果です。①PRO X + 付属のUSB-DAC(サラウンド有)②PRO X + 付属のUSB-DAC(サラウンド無)③PRO X + Sound Blaster X AE-5G HUBでイコライザのプリセットを変えて何種類か試してみたり、サラウンド無しにしてみたりしましたが、①より②、②より③の方が格段に音質は良くなりました。①の場合、全ての音がくぐもって混ざりあってしまい、何が何処で鳴っているのか逆に分かり辛くなってしまうので、少なくともFPSのゲームで使うメリットはゼロだと思います。②の時点でも決して悪くはないのですが、③にした場合、USB接続に比べて音量や音圧自体が大きくなり、発砲音や爆発音の迫力が増します。小鳥のさえずりや風の音、足元の草が擦れる音等、環境音も含めてひとつ一つの音がかなりクリアに聞こえるようになり「マップの○○辺りで銃声がする」「2Fの○○部屋から足音が聞こえる」等のレベルで定位感もはっきりしました。買ってすぐの状態にも関わらずGAME ZEROと比べても遜色ない音質ですし、好みによってはPRO Xの音の方が好きな人も多いと思います。マイクについても、流石にゼンハイザー製品には及びませんが、同じ価格帯の製品と比べれば、総じて良い方だと思いました。また、Discordの通話で友人に実際に聞いてもらいながら、①付属のUSB-DACを使用(BLUE VO!CE オン)②付属のUSB-DACを使用(BLUE VO!CE オフ)③プラグでSound Blaster X AE-5に接続の3パターンを試してみましたが、こちらも①より②、②より③の方が聞き取りやすく良い音で聴こえるそうです。BLUE VO!CEは現時点では音質の向上と言える程の効果はなく、単に「自分の声に色々なエフェクトがかけられて楽しい」というだけのものでしかなさそうです。という訳で、思った事を正直に書き連ねた結果、かなり長文になってしまいましたが、ヘッドセット自体はとても良い物だと思います。※ここからは余談ですが、他の方のレビューで気になる事があります。「音はドンシャリ」「低音が強すぎる」「側圧が強すぎる。痛い」etc...皆さん本当にそう感じたのだと思いますが、まず間違いなく『届いてすぐに装着して使ってみた感想』ではないでしょうか。どんなに優れたヘッドセットでも、エージングといって、ある程度の時間音を出し続けないとドライバー本来の実力は出せません。新品の状態なら、高音がシャリシャリと耳に障り、低音はドンドンと無駄に響くいわゆる『ドンシャリ』傾向に聞こえるのは、仕方ない事です。エージング等と言っても難しく考える必要はありません。普通に使っているだけでも、そのうちもっと良い感じになります。また側圧に関しても、買った直後で自分の頭にぴったり合わないのは当然の事だと思います。出来れば試着してから購入するのがベストですが、側圧が強すぎると感じるなら、ティッシュの箱を挟んで一晩置く等、色々試すだけでも印象は変わると思いますよ。自分は眼鏡の上から装着して使っていますが何も問題はありません。