ラルディーニ チェスターコート SPECIAL L 秋冬 LARDINI

ご紹介はラルディーニ SPECIAL Lライン ウールメルトン ダブルブレストチェスターコートです。ここ数年はクラシック回帰の流れでブリティッシュトラッドのパターンドのダブルブレストは毎年オーダーしていたのですが、今季はソリッドなダブルブレストもオーダーしました。こちらは当店でも定番として人気の高いシングルチェスターコートのダブルブレストモデルに位置します。

SPECIAL LラインのコートはSPECIAL Lラインのジャケット同様に前身頃の胸上から肩にかけた上半分に極薄くソフトな毛芯を据えるハーフキャンバス仕立てで、肩パッドの位置に当たる部分には薄いフェルトがパッドとして添えてあります。高い縫製技術を持つラルディーニだからこそ可能なスーパーソフトなテーラリングで、柔らかさを追求したEASYモデルよりは少しかっちりしとした凛々しい印象になります。

ボディはDROP7でややウエストシェイプの効いたシルエット。こちらもウエストを絞ったシルエットが特徴のブリティッシュスタイルの流れで、タリアトーレなどでもここ数年はDROP7が主流です。スリムで体にフィットするラインがとてもキレイなシルエットです。着丈は膝ちょうどくらいの長すぎることのない絶妙な長さになっていて使いやすい丈感です。

素材はウール100%のメルトン。メルトンは生地になってから加湿、加熱、圧力を加え生地を縮ませて布目を高密度にし、さらに起毛加工を施して保温性を高めています。丈夫で厚みもあり暖かさと安心感を感じる冬に欠かせない素材です。

裏仕様は背裏のある大身返しで袖にも裏地が付いているので着脱もスムーズです。袖口は仮切羽ですが本開き仕様の始末になっており、開閉可能な本切羽にも容易にアップグレードできます。もちろん袖口からの丈詰めも可能です。

サイズ感は通常のイタリアサイズをお選びください。44-S 46-M 48-L 50-XLが標準のサイズ感になります。

【スタッフの着用感】
片山：172cm 62kg
日本規格のスーツではA5(胸囲90-ウエスト78)、カジュアルではS〜M、イタリアサイズのジャケットはタリアトーレ、チルコロ1901で44、シャツはフィナモレで38、ボルゾネッラで37を普段着用しています。ラルディーニは基本的にどのモデルでも44です。こちらは44で、胸周りはほどよくゆとりのあるジャストフィットです。少しタイトな着心地にはなりますが、同じサイズのラルディーニのジャケットの上からも羽織ることができます。袖丈は腕が短め(裄丈80cm)な私で甲が半分ほど隠れる気持ち長めな印象で、着丈は膝ちょうどでとても良いバランスです。お直しする必要はなく着用できるサイズ感です。

津田: 178cm 72kg
普段ラルディーニやタリアトーレのコートでは46、もしくは48サイズを着用していて、ボリオリなどジャケットは46サイズ、ニットだとロベルトコリーナやバフィー、ドルモアで46を着用しています。このコートはダブルブレストということもあり、同じ生地のシングルチェスターよりはややゆとりがあり46サイズでジャストできることができます。ただ、ボリュームをもたせるという意味では48でもかっこいいかなと思います。今年のコートの着丈は全体的に更に長くなったという印象です。

【 ブランド：LARDINI / ラルディーニ 】
1978年にイタリアのアンコーナにて、エトロ、プラダ、ドルチェ＆ガッバーナ、ベルサーチ、バレンチノ、バーバリーなどメンズテーラーのOEM(受託製造)工房としてラルディーニ家による家族経営で創業。1993年に自社名でオリジナルブランドを展開し、2010年春夏シーズンに新しいコレクションを発表しました。クリエイティブチームに数々のブランドのコンサルティングを行ってきたウンベルト・カンタレッリ氏を迎え、創業者の一人であるクリエイティブ・ディレクターのルイジ・ラルディーニ氏の指揮のもと、スタイリングをよりモダンでシャープな作りに変え、2009年6月に行われたPITTI UOMOでのコレクションでは、世界中のバイヤーから注目され大盛況でした。素材の面白さと加工のテクニックは随一で、ボリオリ(BOGLIOLI)、デペトリロ(De Petrillo)タリアトーレ(TAGLIATORE)、チルコロ1901(CIRCOLO1901)、ベルヴェスト( BELVEST)、フラディ(FRADI)など数あるイタリアブランドのアンコン(アンコンストラクテッドの略)ジャケットの中でも軽く柔らかい着心地とナチュラルなルックスを一番演出しているのはラルディーニではないでしょうか。